あえて子供を作らない共働きの夫婦のことをDINKsと呼び、最近注目を浴びています。
子供がいない夫婦だと離婚しやすいのでは?と考える人が多いですが、実際のところはどうなっているのか、解説していきます。
私たち夫婦もDINKsという生き方を選択しているので、離婚率の高さについて考えてみました。
DINKsの離婚率は子供がいる夫婦と比べて高い?
子供がいる夫婦と子供がいない夫婦では、離婚率にどのような差があるのでしょうか。
令和2年の厚生労働省の国勢調査から離婚率を計算してみました。
子供がいる夫婦 | 子供がいない夫婦 | |
世帯数 | 1,394 万9,000 | 1,115 万9,000 |
離婚件数(組) | 11万1,335 | 8万1,918 |
離婚率 | 0.80% | 0.73% |
子供の有無でほぼ離婚率は変わらず、子供がいる夫婦と子供がいない夫婦の数自体も大きくは差がないことが分かります。
もう少し前は子供がいない夫婦は少なく、離婚率も高いというデータが主流でしたが、だんだん差がなくなってきたようです。
DINKsが離婚しやすい理由
実際の数字は子供の有無で離婚率は変わりませんが、DINKsは離婚がしやすいと考えられています。
その理由を3つ紹介します。
離婚を踏みとどまる理由が少ないから
子供がいる夫婦だと、「子供が成人するまで我慢しよう」「子供の学校が変わるのがかわいそう」などと子供を理由に離婚を先延ばしすることが多くなります。
一時的に離婚を考えていた場合、子供を理由にいったん冷静になる期間ができるため、離婚を踏みとどまることができます。
一方で、DINKsの場合は夫婦の間だけで離婚をするかどうかを決められるため、離婚をするかどうかを即決してしまう夫婦も多いでしょう。
そのため、DINKsだと離婚を踏みとどまる理由が少なく、夫婦2人の事情で離婚を決めてしまったらそのまま離婚する可能性が高くなります。
経済的に自立しているから
子供を産んだことをきっかけに、育休や産休をとったり、パートをやめたりした女性は、離婚をして子供をシングルマザーとして育てていくと決心するのはなかなか難しいでしょう。
男性側としても、離婚をしたら子供の養育費を払い続ける必要があったり、離婚をして親権を引き取るケースも増えたりしています。
子供がいると離婚をした後も、子供の両親として顔を合わせたり連絡をとったりする必要があります。
その反面、DINKsであればお互いに仕事をしているので、離婚をしても経済的に困る心配がありません。
離婚後の養育費や親権など争うことも少ないため、子供がいる夫婦よりはもめることなく離婚することができます。
離婚のために必要なお金や時間に余裕があるから
離婚するとなると、引っ越しや名義変更などお金や時間がかかります。
育児や仕事で追われている子供がいる夫婦は、離婚する暇もお金もないと感じている方もいらっしゃるでしょう。
一方、DINKsであれば夫婦それぞれが手続きをすればよいため、手続きも少なくて済みます。
DINKs目線での「離婚」に対する意見
DINKsである私たちは結婚5年目を迎えて、特に離婚を考えることなく楽しく暮らしています。
もちろん日々の暮らしの中で、喧嘩や意見の違いを感じることもあります。
その時は2人で納得するまで話し合って、結論を出すことにしています。
もしも2人で話し合っても、どうしてもお互いに妥協ができないポイントができてしまったら、離婚を考えるかもしれません。
どちらかが我慢をし続けなければいけない結婚生活をすることの方が、離婚をするよりも不幸になると思うからです。
離婚自体は悲しいことかもしれませんが、離婚をしてお互いに納得のできる人生を送れる方が幸せではないでしょうか。
そのため、DINKsだと離婚しやすいということは、人生の選択肢を狭めずに生きていけると考えることもできると思います。
子供の有無で離婚率は変わらずDINKsだと人生の選択肢が多い
令和2年の統計から計算すると、子供の有無で離婚率に差はありませんでした。
ただし、DINKsのほうが子供という離婚を踏みとどまる理由がないため、離婚に対するハードルが下がるということも事実でしょう。
しかし、夫婦関係に問題がある状態を続けることが果たして幸せなのでしょうか。
離婚=悪ではなく、どうしても譲れない価値観の違いがあった時に、お互いの幸せのために離婚を考えられる関係のほうが私たちはいいなと思います。